港南台サッカークラブ

Jリーグ選手1名輩出!
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歴代大会記録:横浜市内大会優勝2回、準優勝3回
在籍者60名以上※2016年2月末現在

コーチ’s BLOG

過去を越えた5分間

3/24(日)U-12クラス

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港南台SC卒団杯

 

第1小

 

※予選リーグ

 

ロージャ・ドームFC ◯5-1

 

ロボスFC ◯5-0

 

※順位トーナメント

 

坂本SC ◯2-1

 

優勝

 

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この1年間、とても長い映画を観ているようだった。彼らにとってこの日は、一生懸命紡いできた物語のラストを飾る舞台挨拶、製作発表会みたいなもの。脚本なんて何もなかった物語。主人公になったり脇役になったり、時には監督になってカメラを回したり、何度も何度も失敗して撮り直して、うまく撮影出来なくて悔しくて涙も流して、喧嘩もして、それでもこのチームで最高のエンディングを迎えるために一人ひとりが目を凝らし、腕を磨いて、やっとの思いで辿り着いた大切な時間。

 

それぞれにその大切さを噛み締めているのがわかったから、「今日は感情的になって戦おう、得意な奴も不得意な奴もいるだろうけれど、心の奥にある熱さを出して戦う、今日はそういう日だよ」と伝えた。

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1試合目は彼らお得意のスロースタートで、先制を許してしまったけど、その1発で目が覚めて逆転勝ち。逆に2試合目は戦えている自分達に満足してしまい、となり近所とは協力しない、ご近所さんの顔も見たことない引きこもりサッカー。この日は、なんかもうそういう部分も「あー、こいつらのこういうところ懐かしいなぁ~」と妙に感慨深くなってしまったけれど言う事は言わなきゃならんので、「相手へのリスペクトはどこ行った?こんな試合で勝つなら1-0の方が良い、ちゃんと1-0の価値がある戦いをしてこい」とお尻を引っ叩いた。

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このチームがスタートした時、彼らに伝えた事がある。

 

勝つ事は大切。大切だけれど、闇雲にただ勝つのではなくて「魅せて勝つ」事が大切なんやと。

 

これは、僕が指導者を始めた頃一緒に戦っていたコーチと決めた港南台SCのスタイルだった。観ている人たちを魅了して、心を震わせて、尚且つ勝つ。そこにフットボールの醍醐味が詰まっていると思ったから。その当時のコーチもこの日は対戦相手として来てくれていて、彼の前で決勝を戦えた事は何だか少し恩返しが出来たようで嬉しかった。

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その決勝戦は出来過ぎなくらいの展開で、本物の映画でもこんな結末ないだろってくらい感動的な試合だった。応援に来てくれていた保護者の方たち、一緒に戦った5年生、クラブの代表、スタッフ、多くの人たちが彼らの勇姿に心を打たれて泣いてくれていた。サッカーを通して大人も子供もひとつになれる、最高のクラブじゃんか。

 

忘れちゃならんのは、今回の卒団杯に参加してくれたチームの皆さんの事。

雨のせいで当初の予定より3週間もズレ込んでしまったのに、無理なお願いにも快く二つ返事で応えてくれた。卒団する選手たちは、僕だけではなくいろんなチームのいろんな人たちに支えられて「今」という時間軸の上に立っている事を忘れて欲しくない。

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参加して下さったチームの皆様、本当にありがとうございました。

 

決勝を戦った坂本SCの選手たち。こんなローカル大会の何てことない普通の決勝戦だったのに、全員が本気で真剣に挑んできてくれた。試合が終わった後、涙を流すくらい感情的になって戦ってくれた事に敬意と感謝の気持ちでいっぱいになった。

 

過去にうちのクラブに在籍していたOB達も誰に聞いたのか自然にぞわぞわと集まってきて、決勝戦の時にはゴール横で全員が座りながら見守ってくれていたり、3年生でついこの前入部したばっかりの女の子達は、6年生へお手紙を書いて来てくれて少し照れ臭そうにしていたり、4月から新しくU-12になる選手達はベンチ横で声を出して応援してくれていたり。

 

その姿はこのクラブを離れても繋がっていて、いつでも誰でも戻って来る事が出来る実家みたいな場所に、それぞれの居場所になれているようで夢みたいな光景だった。

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6年生の熱い戦いに涙する5年生。最高のチーム。

 

 

うちのクラブでは卒団生を送る会みたいなものを大々的に行うのだけれど、その会で選手に思い出を聞く機会があって。

 

毎年だいたいの選手が合宿の事を思い出として挙げるんだけど、今年の卒団生はほとんどがFAリーグ後期の決勝トーナメント準決勝の事を挙げていた。もちろん僕の中でも想いは同じで最も思い出に残っている試合であり、最も後悔している試合だった。

 

以前のブログでもこの試合の事は書いたけれど、後半ラスト3分まで1-0でリードしていたのに、そこから追い付かれ結果PKで散った。

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この日の決勝戦はその試合と正反対の展開で、おそらく選手達もあの試合の事が頭をよぎったと思う。0-1で迎えたラスト5分。選手も僕も思いは同じだった。一か八かの勝負、どうせ負けるなら往生際はとことん悪く、抗いまくって負けてやろうと思い賭けに出た結果、5分間で2点を奪い劇的な逆転勝ち。コッテコテの青春ドラマかよっ!って思うくらいドラマチックな展開で、間違いなくベストゲームを更新した試合だった。

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過ぎ去ってしまった過去は変えられない。

 

変えられないけれど、越える事は出来る。

 

彼らのラストマッチを観ていてそんな事を想った。

 

きっと彼らがこれから歩んでいく人生は楽しい事ばっかりじゃなくて、忘れてしまいたいくらい辛い過去や消すことの出来ない後悔もたくさん生まれると思う。でも、今回の大会で彼らが証明してくれたように過去も後悔も越えていく事は出来る。打ちのめされたって、しっかり前を見て1歩1歩小さくても歩みを止めなければ、昨日までの自分をあっさり越えちゃう日が必ず来る。

 

万人受けする映画ではなかったかも知れないけれど、10人それぞれがちゃんとスポットライトの当たる主人公で、様々な人間模様やドラマがこのチームにはあった。この日の試合だけではわからないサブプロットがいくつも散りばめられた、観る人の心を震わす超大作だったと僕は思う。

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本当にありがとう。

 

このチームが大好きでした。

 

 

 

  2019/03/27   サッカーコーチ

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